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おまけ 「の話聞くだけだとなんだかパーティーばかりだけれど、本当に寝る間もなかったの?」 「――っ、うん」 ようやくクリスマスからの忙しさから解放された日常の1日目。 自分は、ルキーノの店のクラブで、用心棒も兼ねてご飯を食べさせて貰っていた。 なんだかんだとあれからアネッサとは仲がよくなった。時々相談とかもさせてもらっている。 今回のクリスマス辺りからの忙しさを話すと、アネッサはそう聞いてきて、詰め込んでいた食べ物を喉に通して頷いた。 「クリスマスと年始の宴会が6,7件と、教会の出しものを4件くらいはしごして・・・ 当日だけだったらこんな忙しくなかったんだけどさ、その間に作っとかなきゃいけない重役とか取引先の重役とかへ、カード書くのに何百枚も用意されて。それ手書きで書くのに人海戦術だったし。こっち主催のパーティーがあったから、それの準備でも動き回ってたし。 その間に小競り合いがちょっと起こってなー。それでカードばっか書かされてストレス溜まったイヴァンが切れて、それなだめてまたカード作成させるのに結構時間かかったし。内容言えないけどまた新しい企業計画があるから、クリスマス後の年末はそれにかかりきりになって。また今度はGDの馬鹿がまた暴れて、それの制裁にかり出て。建物に損壊があったから、それでまたごたごたしてって・・・・まあ、色々」 「・・・・十分わかったわ。むしろ倒れなかった方が不思議なのね」 「オレは暴れたり、護衛や雑用くらいだったからいいんだけどな」 頭脳組は大変そうだったなあ。なんて、しみじみと振り返った。 「ま、これが終わったら、ちょっとバカンス的なことがあるらしいから、それでぱーっとするって」 「あら。じゃあどこかへ行くの?」 「どこかは知らないけど、着いていくと思う」 「ワォ! だったらも着飾らなきゃ! いえ、殿方を悩殺する水着とか揃えましょ!」 とたんにアネッサがはしゃぎだして、なんだか戸惑う。 「え、別にいいって。あいつらも好き勝手するんだし」 「なに言ってるの!殿方に愛でられてこそ女は育つんだから!むしろ誘惑する勢いで行かなきゃっ」 「ゆうわく・・・」 ついつい引きつった顔になってしまった。 やっぱり一生女という生き物は理解できない。 こっちを置いて行って話を広げているアネッサは、もう止められないんだろうと悟って、出された賄を平らげることで現実逃避した。 |