<二人でお留守番>



「ねえ・・・・お腹すいたよ・・・・」
「そうだな」
「母さんたち、いつ帰ってくるんだっけ?」
「母さんは昨日から町内会の旅行二泊三日。
 父さんは接待で一週間出張」
「二人だけ?」
「二人だけだな」
「・・・・・・ご飯」
「インスタントなら山ほどあるだろ」
「ううううう・・・・手作りが食べたい」
「カレーの作り置きあったよな」
「手作り!!」
「言っとくが俺は料理なんて出来ないからな」
「大丈夫だよ!!だっていっつも母さんの傍で見てたじゃない」
(・・・・・・いや、それはただ単にコンロとかの内部を考えていただけなんだがな)
「何でキラがやらないんだよ。調理実習とか俺まだやったことないんだぞ?」
「でも、りんごの皮むきできるでしょ?」
「・・・・・・・・・・・・包丁を扱える=料理できるなんて思考どうやったら成り立つんだ」
「出来るよ!僕が保証する!!」
「・・・・・・(言ったら聞かないと分かってたけどな)・・・・・・・・・・・・・・・・分かった。
 キラも手伝えよ。で、なに食べたいんだよ」
「ハンバーグ!!」
(・・・・・・なんで出来合いじゃいけないんだろうか・・・・)
「ひき肉と〜、たまねぎと〜・・・・・・・あとなんだっけ?調味料?」
「材料わかんねーならレシピ見ろよ。えーと・・・」
「ねね!卵入れよう卵!!ゆで卵!!」
「卵・・・パン粉・・・・牛乳・・・?」
「あ!!ねえプリン!プリンがあったよっ!ご飯の後に食べようねっ」
「・・・・・・・・・・・ピーマンでも入れてやろうかな・・・・(ボソリ)」






  四苦八苦の30分経過・・・・・






「出来た・・・・・」
「できたねぇ」
「コゲたな」
「でもおいしそうっ///」
「ソース・・・・・は?」
「ケチャップ味!ほんのりウスター?」
「・・・・・・・・・・・・」
「さ!食べようよ。ねっ」
「おぅ」

「ふふふふっおいしいねぇ」
「・・・・・案外何とかなるんだな。キラ。野菜も食べろよ」
「はーい。お母さん」
「ブッ」
「どうしたの?」
「ゴッホっっ・・・おま、何を言うかと思えば・・・っ」
「おかーさん?」
「俺は自分より年くったガキを持ったつもりはないっ!!」
「じゃあ・・・・新婚さんかな?」
「・・・(もうやだこんな兄貴)・・・・・いっそ星になってくれ」
「え〜今日は一緒に寝ようよ〜」
「(何でそうなる)絶対イヤだ」








そしてきっと弟くんは強制的に料理上手になる。